【8月7日 AFP】イタリア・セリエAのASローマ(AS Roma)は6日、米国の資産家ダン・フリードキン(Dan Friedkin)氏(54)が5億9100万ユーロ(約740億円)でチームを買収することになったと発表した。

 同胞の実業家であるジェームズ・パロッタ(James Pallotta)会長(62)からクラブを引き継ぐことになったフリードキン氏は、買収に関する最終合意を8月末までに結ぶ必要がある。

 2012年にローマの株式の3分の2を取得したパロッタ会長は、2014年から所有権を100パーセント持っていた。

 米テキサス州ヒューストン(Houston)に拠点を置くフリードキン氏は、自動車やホテル、娯楽産業に特に関わっているコンソーシアム、フリードキン・グループ(Friedkin Group)の最高経営責任者(CEO)を務めている。

 報道によれば、フリードキン氏の息子であるライアン(Ryan Friedkin)氏が日々のクラブ運営に携わることになるという。

 一方、マサチューセッツ州ボストン(Boston)を拠点とするパロッタ会長は、イタリアにはほとんど姿を見せなかったほか、チームのレジェンドで共に退団することになったフランチェスコ・トッティ(Francesco Totti)氏やダニエレ・デ・ロッシ(Daniele De Rossi)氏への対応によって、ファンからの人気は低かった。

 通算3度のセリエA制覇を誇るも、2001年を最後に優勝から遠ざかっているローマは今季のリーグ戦を5位で終え、同日に行われたヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2019-20)の決勝トーナメント2回戦でもセビージャFC(Sevilla FC)に敗れ敗退が決まった。

 2017-18シーズンの欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2017-18)では4強入りを果たしたが、2シーズン連続で同大会への出場権を逃しており、2008年に優勝したイタリア杯(Italian Cup)が最後のタイトルとなっている。(c)AFP