【8月19日 AFP】何か月も続いた新型コロナウイルスによるロックダウン(都市封鎖)後に、混雑したバスや電車での通勤を避けるため、または健康な体を取り戻すため、世界中で自転車ブームとなっている。

 だが多くの国で自転車の売り上げが爆発的に伸びたため、自転車メーカーや小売店は需要に追いついていない。

 フランスのパリではアンヌ・イダルゴ(Anne Hidalgo)市長の尽力により、自転車用道路がここ数年で増加した。だが、新品の自転車を手に入れるには何週間も待たなければならない状況だ。

 パリの小規模小売業者フェデリコ・モスカ(Federico Mosca)さんはAFPの取材に「この3~4週間、十数人の顧客を待たせている。いつ自転車が入荷するかまったく見当がつかないため、返金しなければならなかった客も何人かいる」と語る。

 フランスのスポーツとサイクリングの連盟によると、自転車の今年5月、6月の売り上げは、昨年同期に比べ倍増した。

 自転車の売り上げは、世界のほとんどの国で上昇している。

 仏スポーツ用品小売り「デカトロン(Decathlon)」によると、自転車の売り上げは欧州全体で「2倍さらには3倍にまで増加」している。

 中国ではロックダウンの緩和以降、需要が5倍に急増した。

 米国でも自転車の売り上げは爆発的に増えている。5月のオンライン購入だけでも昨年同期比5000%増となった。

 米自転車メーカーと小売業者の連合である「ピープル・フォー・バイクス(People for Bikes)」によると、米国でのオンラインと店頭の売り上げは今年5月、前年同期比81%増の11億ドル(約1160億円)に達した。