【7月31日 AFP】スイスの検察当局が30日、国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ(Gianni Infantino)会長に対し、同国のミヒャエル・ラウバー(Michael Lauber)検事総長と不正に談合した疑いがあるとして、刑事訴訟手続きを開始したと発表した。

 検察当局は発表文の中で、インファンティーノ会長、ラウバー検事総長、リナルド・アーノルド(Rinaldo Arnold)検察官の会合に関して、ステファン・ケラー(Stefan Keller)特別検察官が「犯罪行為の兆候があるという結論に達した」と記した。

「これは職権乱用や公務機密の侵害、犯罪者ほう助、こうした行為への扇動に関係している」

 インファンティーノ会長は会合が行われたことを否定しておらず、自身の行動を擁護し続けている。

 FIFAが公開した発表文の中でインファンティーノ会長は「スイス検事総長との会合は100パーセント合法で、法的には何も問題ない」と述べた。「何も違反していない。それどころか、FIFA会長としての信認義務の一つでもある」

 ラウバー検事総長はFIFAを対象とした汚職捜査の対応をめぐり、前週に辞任していた。

 インファンティーノ会長とラウバー検事総長は、2016年と2017年に何度か会合を重ねたといわれている。

 インファンティーノ会長同様、あらゆる不正について否定しているラウバー検事総長は、2015年にFIFA内部で汚職スキャンダルが起きた際、スイス当局で捜査を担当していた。(c)AFP