【7月31日 AFP】イスラム教で最も重要な祭日「犠牲祭(イード・アル・アドハ、Eid al-Adha)」を目前に控え、パキスタン南部カラチ(Karachi)にある洗車場では四輪よりも四足の客が増える。31日から3日間のこの祭日の間にいけにえとしてささげられる牛や羊、ヤギを地元住民が洗ってもらいに来るのだ。

 洗車場を数年前に開業したシェイク・サギール(Sheikh Sagheer)さん(42)は、「私が動物を洗っているところを見て、他の人も自分の動物を連れて来るようになった。それが始まりだ」とAFPに語った。

 持ち込まれる動物の多くは、カラチ郊外の市場からやって来る。犠牲祭用の家畜を扱うアジア最大の市場として知られ、ヤギや牛、去勢牛、羊、ラクダが多数売られている。

 輸送され、市場ですし詰め状態にされた動物たちは、ほこりやふんで汚れていることが多い。

 サギールさんは動物たちを圧力ホースでぬらし、泡立てたせっけんとブラシを使って洗い、水洗いをして仕上げる。料金はたった100パキスタン・ルピー(約63円)だ。

 皮革業界団体のパキスタン・タナーズ・アソシエーション(Pakistan Tanners Association)によると、犠牲祭の期間中、パキスタンでは800万~1000万匹の動物がいけにえにされる。(c)AFP