【8月2日 東方新報】中国共産党中央と国務院はこのほど、2021年から1月10日を110番通報にちなんで「警察の日」とすることを決定した。

 これは中国の公安警察に対して、「習近平(Xi Jinping)同志を核心とした党中央」が極めて重視し、高い関心を寄せていることの現れだという。「人民警察の栄誉ある制度と象徴的なシステムをより健全に完璧なものとする上での重要な措置」「警察の革命化、正規化、専業化、職業化建設を推進し、警官の職業上の栄誉、誇り、帰属感を増強し、全警察官が強い責任感と当事者意識をもって党と人民によって与えられた新時代の任務をしっかりと果たすことを激励する重大意義」が強調されている。

 1949年以来、これまでに、殉職した警官は1万4000人以上に上り、の警官が殉職し、10万以上が負傷し、3700人以上に「烈士」の称号が与えられている。今年の新型コロナウイルス感染症の防疫コントロール任務と治安維持任務においても、169人の警官が公務中に犠牲となっていた。

 ちなみに中国で最初に110番通報窓口を設置したのは広東省(Guangdong)広州市(Guangzhou)の公安局で、1986年1月10日。1996年に公安部は福建省(Fujian)漳州市(Zhangzhou)で全国都市110番通報窓口建設任務現場会議を招集し、全国的に「110」が警察の象徴の数字として広まっていった。今回、警察の日が1月10日と制定される前に、警察の日をいつにするか、という議論はあり、軍事委員会の下に初めて公安機関が設置された1949年7月6日や、正式に人民政府公安部が開設された1949年11月1日などの案も上がっていたようだが、一番社会的に認知されている110番通報の設立日とすることになった。

 中国では国防予算よりも治安維持予算の方が大きく、国内の治安維持任務が重視されている。「警察の日」の制定によって、警察が初心の使命を守り、誠実に職務を遂行し、改革と革新に鋭意し、勇敢に奮闘し、永遠の忠誠、絶対的清廉、絶対的信頼の政治的本分をまっとうし、党と人民のために忠実に新時代の使命を遂行し、「二つ百年」の奮闘目標と中華民族の偉大なる復興という中国の夢のため、安全で安定した政治社会環境を創造することが期待されている、という。(c)東方新報/AFPBB News