【7月28日 CNS】新型コロナウイルス感染症が拡大して以降、中国ではインターネットで取引をする「在宅経済」が進んだ。生鮮食品の宅配、非接触配送、オンライン会議、オンライン教育…。そして不動産売買もその例外でなく、「オンライン契約」が取り入れられている。不動産情報プラットフォーム「貝殻找房(ke.com)」の「オンライン契約室」はその代表例だ。

 大連市(Dalian)に住む女性の江さんは最近、大連市甘井子区(Ganjingzi)にある中古住宅の購入を決めた。北京在住の売り主の女性、李さんは6月9日に大連市を訪れ、大手不動産仲介会社「鏈家(Homelink)」の店舗で売買契約を締結した。李さんはいったん北京に戻り、あらためてローン契約を結ぶ予定だったが、北京で再び新型コロナウイルスの感染者が増加し、大連を再訪できなくなった。そこで貝殻找房の「オンライン契約室」サービスを通じてローン契約を結ぶことにした。

 江さんと李さんは6月18日、「オンライン契約室」サイトに個人情報を入力。銀行の顧客マネジャーが同時に買い手側の信用情報と入力内容をチェックし、融資に関する情報も確認した。即座に契約書を作成して双方が電子サインをし、契約はわずか15分で成立した。

 文書はリアルタイムで保存され、銀行の顧客マネジャーが契約書などのデータが改ざんや変更されないよう管理する。契約後の取引の流れもいつでも確認できる。

 貝殻找房の取引サービスセンターの担当者は「取引の効率化が格段に進んだ。以前は午前中にせいぜい2件の契約を処理するのが精いっぱいだったが、オンライン契約で今は5~6件の契約を処理できる」と話している。(c)CNS-経済日報/JCM/AFPBB News