ナント大聖堂火災、釈放した男を再び拘束 予審開始を決定
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【7月26日 AFP】(更新)フランス西部ナント(Nantes)の大聖堂で発生した火災を捜査している警察当局が先週一時拘束し、釈放したルワンダ国籍の男(39)が、25日夜にかけて逮捕され、予審の開始が決定された。
ナントの検察当局によると、男は市内にあるゴシック建築の同大聖堂を「放火によって破壊・損傷させた」として訴追されたという。
火災は18日、大聖堂で祭壇奉仕者(ミサの準備などをする人)のボランティアをしている男が夜の戸締まりをしてから数時間後に発生した。検察当局は、サンピエールサンポール大聖堂(Cathedral of St Peter and St Paul)内の離れた3か所で出火したとみられることから、放火の疑いがあるとして捜査を開始。検察官によると、捜査進展後の25日未明にこの男が再拘束され、その後市内の裁判所に出廷した。
検察官は先週、男が「通常の手順」の一環で戸締まりをしていたことを明らかにする一方、男が火災に関与した疑いがあるとするのは「時期尚早」だと述べていた。
この火災の1年3か月ほど前には、パリのノートルダム大聖堂(Notre Dame Cathedral)が火災により壊滅的な被害を受けている。
ナントの火災では、1621年に建造され、フランス革命や第2次世界大戦(World War II)中の爆撃による被害を免れた有名なパイプオルガンの他、貴重な工芸品や絵画が焼失。この中には、19世紀の画家であるイポリット・フランドラン(Hippolyte Flandrin)の作品や、16世紀のガラスが一部残るステンドグラスも含まれている。(c)AFP