【7月23日 AFP】米国は22日、米製薬大手ファイザー(Pfizer)とドイツのビオンテック(BioNTech)の2社と、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の試験的ワクチン1億本の供給を確保する19億5000万ドル(約2090億円)の契約を締結した。来年初めに国内で新型コロナワクチンの接種開始を目指す計画で大きく前進する。

【解説】新型コロナの治療薬やワクチン、現在の開発状況は?

 この契約は、米国の新型コロナウイルスのワクチン開発・製造・販売や同感染症の治療・診断の支援策「ワープ・スピード作戦(Operation Warp Speed)」の下で発表されたものとしてはこれまでで最大となる。

 ワクチン開発を共同で進めているファイザーとビオンテックは、トランプ政権の誓約に基づき、将来のワクチンが米国人に「無料」で投与されると明らかにした。今回の契約によると、規制当局の承認が得られれば、米政府はまず1億回分のワクチン供給を確保することになる。

 両社は、これまでにワクチン候補を二つの有力候補に絞り込んでおり、当局の許可が下りれば、今月中にも健康なボランティア約3万人を対象とした大規模な臨床試験を行う。両社によると、有望な結果が得られれば、早ければ今年10月にも何らかの形で緊急認可が下りる見通しだ。(c)AFP/Issam AHMED