【7月22日 AFP】ブラジル先住民の指導者アリタナ・ヤワラピティ(Aritana Yawalapiti)長老が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で重症となっていることが分かった。同氏の息子タピ氏が21日、明らかにした。アマゾン(Amazon)地域の先住民は、新型コロナウイルスにより大きな打撃を受けている。

 タピ氏はAFPに対し、70代のアリタナ氏はシングー(Xingu)の先住民区域にある自身が居住する村で呼吸困難に陥り、新型コロナウイルスの検査をしたところ陽性と判定されたと話した。病院に搬送されたものの、容体は深刻だという。

 アリタナ氏は、アマゾンの森林保護と先住民の権利保護活動で知られている。タピ氏によると、体調を崩した時は、新型コロナウイルスの影響を受けた先住民のために資金集めを行っていた。

 アマゾン地域の先住民はもともと外部の病気に対し脆弱(ぜいじゃく)で、COVID-19の影響を特に強く受けている。ブラジル先住民連合(APIB)によると、国内の先住民の感染者は1万7000人を超えており、死者は544人となっている。(c)AFP