【7月15日 AFP】イングランド・プレミアリーグ、マンチェスター・シティ(Manchester City)のジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)監督は、欧州サッカー連盟(UEFA)から科されていた2年間の欧州大会出場禁止処分の決定が覆ったのは謝罪を受けるべきことだと述べた一方、トッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)のジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督やリバプール(Liverpool FC)のユルゲン・クロップ(Juergen Klopp)監督は、スポーツ仲裁裁判所(CAS)の裁定を批判した。

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 シティは2012年から2016年にかけてファイナンシャル・フェアプレー(FFP)に違反していた疑いがあるとして、今年初めに処分を科されていたが、CASは13日、これを無効とする裁定を下した。

 グアルディオラ監督は、財務体質に関連する非難が長く続いていたものの、クラブは無実を証明したと感じており、他のチームはエリートの中における自分たちの立ち位置が正当なものであることを受け入れるときだと話している。

 グアルディオラ監督は試合に向けた前日会見で「この裁定について、信じられないほどうれしく思っている。クラブについて言われていた全てが事実ではないことが示された」とコメントした。

「われわれに謝罪があってしかるべきだ」「もし間違ったことをしていたら、間違いなくUEFAとCASの決定を受け入れただろう」

 これに対してトッテナムのモウリーニョ監督は、CASの裁定は「惨事」であり、収入に応じてクラブの支出を制限するFFPに今や効力がないことを示したとコメント。同指揮官は、違反していたならシティは出場禁止処分を受けるべきだが、もしそうでないのならば一銭も払うべきではないと話した。

 モウリーニョ監督は「恥ずべき裁定。もしマン・シティが違反していないなら、数百万ポンドの罰金を科されるのはありえないからだ。違反していないなら処分は受けない。逆に言えば、違反すれば出場停止処分が下るのだから、やはりありえない決定だ。いずれにしても、この裁定は惨事」と語った。

 リバプールのクロップ監督も、シティが処分を回避したことや、欧州全体の負債を減らすことに貢献してきたFFPの崩壊は、サッカー界にとって悪だと述べた。

「個人的な考えでは、マンチェスター・シティが来季の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2020-21)に出場できるようになったのはうれしい。もし彼らが12試合も少なかったら、プレミアリーグでのチャンスは他のチームに一切ないと思うからだ」

「私は誰に対しても悪いことは望まないが、サッカー界にとって良い日になったとは思わない。ファイナンシャル・フェアプレーは素晴らしいアイデアで、チームと大会を守るためにある。使いたい資金が適切な出どころからのものであるか、各クラブは確認しなければならない」 (c)AFP