【6月30日 AFP】世界保健機関(WHO)は29日、新型コロナウイルスの発生源特定に向けた活動に従事するチームを来週中国に派遣すると表明するとともに、新型ウイルスのパンデミック(世界的な大流行)は終息からほど遠いとも警告した。

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 WHOは、中国・武漢(Wuhan)で新型ウイルス発生が初めて報告されてから半年の節目を30日に控える中、世界の死者数が50万人、感染者数が1000万人に達するという「非常に痛ましい」事態となったことに遺憾の意を表明した。

 WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長はインターネット上で開いた記者会見で、「ウイルスの発生経緯などの全容を解明できれば、より良い形でウイルスと闘える」と言明。発生源特定に向けた調査に関連し、中国にチームを派遣すると述べたが、チームの具体的な構成や目的は明らかにしなかった。

 テドロス氏はまた、パンデミックが人類の最良と最悪の面を浮き彫りにし、親切心と連帯の行為のみならず、偽情報やウイルスの政治化を引き起こしたと指摘。国際社会が分裂から団結に移行しない限り、「残念ながら、最悪の事態はこれからだ」と述べた。(c)AFP