【6月25日 AFP】世界保健機関(WHO)は24日、世界の新型コロナウイルス感染者が今後1週間以内に1000万人に到達するとの見通しを示し、南北米大陸はまだ感染のピークに達していないと警告した。

 WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長はインターネット上で開いた記者会見で、「発生から最初の1か月でWHOに報告された感染者は1万人に満たなかった。先月は400万人近くの感染報告があった」と指摘。「今後1週間以内に感染者が計1000万人に達すると予想している」と述べた。

 テドロス氏は続けて「これは、私たちがワクチンや治療に関する研究を続ける間も、今ある手段でできることすべてを行って感染を抑え、人命を救うという喫緊の責任があるということを、改めて冷静に示すものだ」と表明した。

 WHOの緊急事態対応を統括するマイケル・ライアン(Michael Ryan)氏は、中南米を中心とした米州で新型ウイルスが依然として猛威をふるっており、拡大を止めるには各国政府が非常に積極的な対策をとる必要があると警鐘を鳴らした。

 AFPが各国当局の発表に基づきまとめた統計によると、新型コロナウイルスは中国で昨年12月に発生して以来、これまでに世界で930万人近くに感染が広がり、うち少なくとも47万7500人が死亡した。(c)AFP