【6月20日 AFP】今季の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)で車いす部門などの開催を中止して批判されたことを受け、大会を主催する全米テニス協会(USTA)は、2020年大会の詳細に関して選手側と連携することに合意した。

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 USTAは19日にコメント文を発表し、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)で大会の規模を縮小するべく車いす部門などをキャンセルする前に、直接アスリートに相談したり連絡を取ったりするべきだったと述べた。現在は車いすの選手から意見を集め、同部門に関して今後どのような方針を取っていくか決めていくとしている。

 今大会は男女シングルスとダブルスの試合が予定通りに米ニューヨークで8月31日から9月13日まで開催されることになっているものの、車いすをはじめ予選やジュニアなどの各部門は17日に中止が決まった。

 この動きに対して、車いすテニスの強豪ディラン・アルコット(Dylan Alcott、オーストラリア)は、USTAによる「不快な差別」だと猛反発。すると19日には、USTAと、国際テニス連盟(ITF)の幹部や全米オープンの同部門における常連選手たちによる「非常に生産的な協議」が実現した。

「アスリートと大会にとって最高のアプローチを決められるよう、車いす部門に関して可能性のあるシナリオを模索するため、USTAは選手やITFと全力で連携していく」「USTAは選手たちから寄せられた意見をまとめ、ITFと一緒に作業しながら、2020年全米オープンの車いす部門に関するアプローチを最終決定していく」 (c)AFP