豪首相、中国裁判所による豪男性への死刑判決に「憂慮」表明
このニュースをシェア
【6月15日 AFP】オーストラリア国籍の男性に中国の裁判所が死刑判決を言い渡したことについて、スコット・モリソン(Scott Morrison)豪首相は15日、懸念を表明した。緊張状態にある両国の関係が、この問題によりさらに悪化する可能性がある。
【図解】世界の死刑執行数、過去10年で最低水準 人権団体が報告書
中国の裁判所は13日、シドニーで俳優および投資アドバイザーとして働き、麻薬取引の罪に問われていたカーム・ガレスピー(Karm Gilespie)被告に対し先週、死刑判決を言い渡していたことを明らかにした。豪当局や家族によると、ガレスピー被告は7年間勾留されていたが、中国政府は公表していなかった。
マリス・ペイン(Marise Payne)豪外相は当局が同被告の拘束以来、「領事館による適切な支援」を提供してきたと話したものの、この事件について公表を控えてきた具体的な理由は明かさなかった。
この判決により、ますます悪化するオーストラリアと同国の最大の貿易相手国である中国との外交、貿易分野における関係がさらにこじれる可能性もある。
モリソン首相は、豪当局が同被告の件について中国当局の担当者と複数回連絡を取り合っていたと明かし、「オーストラリア国民のカーム・ガレスピーさんが中国で死刑判決を受けたことについて、私と政府は非常に悲しんでおり、また憂慮している」と話した。
中国国営メディアによると、50代半ばのガレスピー被告は2013年12月31日、香港の北西に位置する中国の広州白雲国際空港(Guangzhou Baiyun Airport)で、預けた手荷物にメタンフェタミン7.5キロ超が入っていたとして逮捕された。
同被告の拘束は公表されず、友人らは豪メディアに対し、突然の失踪を不可解に思っていたと話した。
被告の家族は15日、外務省を通してメッセージを発表。被告の知人らに「この件について助けにならないと考えているので、彼が現在置かれている状況について臆測を控える」よう要請。
「この状況について家族一同非常に悲しんでいる。公にコメントを出すつもりはなく、メディアにはこのつらい時期にわれわれのプライバシーを尊重するようお願いしたい」と述べた。(c)AFP