【6月15日 AFP】女子テニスのセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)のコーチ、パトリック・ムラトグルー(Patrick Mouratoglou)氏が考案した大会「アルティメット・テニス・ショーダウン(UTS)」が14日、フランス南部で開幕した。

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 ニース(Nice)近郊にある同氏のアカデミーで開催される大会は、斬新なルールや形式で行われるが、プロツアーが新型コロナウイルスの影響で3月から中断している中、選手たちが少しでも試合の感覚を維持できるチャンスを与えている。

 若年層をターゲットとする今大会では、選手に「スナイパー(狙撃手)」や「アンダードッグ(挑戦者)」「レベル(反逆者)」「アーティスト(芸術家)」といったニックネームがつけられ、開幕戦では狙撃手ことアレクセイ・ポピリン(Alexei Popyrin、オーストラリア)が挑戦者・エリオット・ベンシェトリ(Elliot Benchetrit、フランス)に勝利した。

 各試合は10分×4クオーター制で行われ、通常とは全く異なるスコア方式が使われるほか、大音量のカウントダウンやタイムアウトなども導入される。大会は総当たり戦を経て上位6人が決勝トーナメントに進む。試合数は5週間で計50試合が組まれる予定となっている。

 今週末は欠場したが、世界ランキング3位のドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)も今後参戦予定となっているほか、トップ10のステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)やマッテオ・ベレッティーニ(Matteo Berrettini、イタリア)、ダビド・ゴフィン(David Goffin、ベルギー)も出場している。

 大会の視聴パッケージは10〜12ユーロ(約1200〜1450円)でネット販売されており、主催者は5万人の登録を目指している。また14日の試合は新型ウイルスの影響に伴い無観客で実施されたが、今後観客を動員して収益を得る可能性もある。(c)AFP/ Igor GEDILAGHINE