【6月11日 AFP】中国南部で豪雨により洪水と土砂災害が発生し、20万人超が避難、数十人が死亡または行方不明になっている。国営新華社(Xinhua)通信が11日、報じた。

 被災地には人気観光地が含まれており、新型コロナウイルスの流行による数か月間の旅行制限で打撃を受けていたところを、さらなる大惨事に見舞われた形だ。

 新華社は応急管理省の発表として、集中豪雨により洪水と土砂災害が発生し、23万人近くが避難、家屋1300棟超が倒壊したと報じた。

 南部の広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)では6人が死亡したと報告されており、1人が行方不明になっているという。人気観光地の陽朔(Yangshuo)県では道路が冠水し、住民や観光客らは竹製のいかだで避難を余儀なくされた。

 同自治区政府によると、ホテル1000軒以上が浸水し、観光地30か所超が被災した。

 新華社が各省の応急管理庁の発表として報じたところによると、湖南(Hunan)省で少なくとも13人が死亡、貴州(Guizhou)省で8人が死亡または行方不明となった。6月初めに降り始めた豪雨により、110の河川が「危険水位」に達しているという。

 南部各地では、今後数日間にわたりさらなる暴風雨が予想されている。(c)AFP