多くの黒人家庭で必須 米社会で直面する試練を子どもに教える「トーク」
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■「微妙なバランス」
法律事務所ドウェイン・モリス(Duane Morris)の共同経営者で男の子の父親でもあるジョセフ・ウエスト(Joseph West)さんは、初めて車を運転する前に父親から言われたことを今も覚えている。注意深く運転し、交通規則を守るといった一般的な内容だけでなく、警察の検問の場合は素早く動かないこと、不当に車を停止させられても敬意のある調子で話すことを教えられた。
この教えに込められたメッセージは、「警察官の圧倒的多数は善人でも、実際には人の命を奪う力を持っている。そして黒人であることは、そうでない人よりも、それが起きる(命を奪われる)可能性がずっと高いということだ」。
ウエストさんは「その時には恐ろしい気付きだったが、今日までずっと心に残っている」と話した。
ウエストさんは人種差別についてはすでに息子たちと話し合っていたが、フロイドさんの死を捉えた動画がオンラインで拡散するのを受け、再び深く掘り下げた話をした。
「非常に微妙なバランスをとる必要がある」とウエストさんは話す。「人との関わり合いにおいて、しっかりとした知識に基づく判断ができるように、十分な情報を与えたい……同時に彼らに持ってほしい自信を弱めることはしたくない」
「自らの成功の助けとなる自信を持つことと、殺されることになりかねない自信過剰との間には、際どい境界線がある」
黒人の子どもたちに、将来直面するであろう試練に関する「トーク」をすることについてのエッセーを「Law.com」に発表したウエストさんは、数百本のメッセージを受け取った。その大半はエッセーの内容を支持するものだったという。
ウエストさんによると、とりわけ白人男性が言ってきたのは、「私の書いたことについて今まで考えたこともなかったが、自分たちバージョンの『トーク』を子どもたちにしようと思う」との内容だった。「とてもうれしいことだ」 (c)AFP/Thomas URBAIN