イラン、スパイの死刑執行へ 米国による司令官殺害をほう助
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【6月9日 AFP】イランは9日、同国の司令官を米国とイスラエルが攻撃の目標とするのをほう助したスパイ行為で有罪と認められ、最高裁もその判決を支持した死刑囚に、刑を執行すると発表した。
司法府報道官がテレビ放送された記者会見で明らかにしたところによると、刑が執行されるのはマハムード・ムサビ・マイド(Mahmoud Mousavi Majd)死刑囚。
マイド死刑囚は、イスラエルの対外情報機関モサド(Mossad)と米中央情報局(CIA)双方からの巨額の金銭のため、イランの部隊、「特に精鋭部隊のコッズ部隊(Quds Force)、および同部隊の殉教者ガセム・ソレイマニ(Qasem Soleimani)司令官の所在や移動」に関するスパイ行為を働いたとして有罪判決を受けていたという。
最高裁も支持しており、「近く執行される」としている。
イラン革命防衛隊(IRGC)の対外工作を担うコッズ部隊を率いていたソレイマニ司令官は今年1月、イラクの首都バグダッドで米国が実施した無人機攻撃で死亡していた。
イラン政府は昨年12月、急に実施されたガソリン価格引き上げをめぐって11月に全土で発生した街頭デモに関与したとして、「CIAとのつながり」がある容疑者8人を逮捕したと発表。
さらに昨年7月にも、CIAのスパイネットワークを解体して、2018年3月から昨年3月にかけて容疑者17人を逮捕し、そのうちの一部に死刑を言い渡したと明かしていた。(c)AFP