【6月7日 AFP】オランダの農場で従業員がミンクから新型コロナウイルスに感染したとみられる事例が確認されたことを受けて、同国当局は6日、ミンク1500匹超の殺処分を開始した。

 殺処分が始まったのは、オランダの新型ウイルス流行中心地である南部のミンク農場。動物愛護団体2団体が殺処分の中止を求めたため、当初の予定より遅れての開始となった。裁判所は5日、動物愛護団体の訴えを退けていた。

 オランダ食品消費者製品安全庁(NVWA)のフレデリック・ハーミー(Frederique Hermie)報道官は、南部ドゥールネ(Deurne)にある農場で殺処分が始まり、「この農場には雌のミンク約1500匹がおり、それぞれに4、5匹の子どもがいる」と述べ、殺処分には一酸化炭素が使用されたと続けた。

 これに先立ち農業省は3日、ミンク1万匹超の殺処分計画を発表していた。

 ハーミー報道官によると、他の9か所の農場でも殺処分が行われる予定だという。

 オランダ当局は5月、新型ウイルスがミンクからヒトへ感染したとみられる2件の事例を報告。世界保健機関(WHO)が「動物からヒトへの感染として知られる初の事例」である可能性を指摘していた。(c)AFP