【6月5日 AFP】新型コロナウイルス対策の段階的緩和を進めているタイ・バンコクのショッピングモールに、人々の間を歩き回って手指の消毒を促すロボット犬が登場した。「K9」と名付けられたロボット犬に、子どもたちは好奇心いっぱい。一方、大人の買い物客の中には警戒心を抱く人もいるようだ。

 K9は、喜んで飛び跳ねる子犬の動きを模倣したロボットだという。タイで本格的な導入が始まったばかりの第5世代(5G)移動通信システムを搭載している。

 背中に消毒液のボトルを装着し、バンコク中心部にある複合商業施設「セントラルワールド(Central World)」内を動き回るK9は、子どもたちの注目の的だ。皆、大喜びでK9から消毒ジェルをもらう。

「ちょうど感染予防にもなるので、手を洗えるのはお客さんにも便利でしょう。特に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響がある現状では」と、タイの移動体通信会社アドバンスト・インフォ・サービス(AIS)の営業担当者はAFPに語った。

 K9の他にも、体温を測定する「ROC」や顧客対応のできる「LISA」など、5Gを利用したロボットがセントラルワールドには展開中だが、「中でもK9はかわいいと皆から評判」だという。

 ただ、来店客からは機械の骨組みがむき出しのK9に「不気味だ」との声も上がっている。(c)AFP