米デモで暴力扇動、極右運動「ブーガルー」とみられる男3人を逮捕
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【6月5日 AFP】米ネバダ州の連邦検察当局は3日、白人警官に膝で首を押さえつけられた黒人男性が死亡した事件に抗議してラスベガス(Las Vegas)で行われたデモで「暴力を扇動した」として、極右運動「ブーガルー(Boogaloo)」のメンバーとされる過激派の男3人を逮捕・訴追したと発表した。
検察によると、ブーガルーは「来るべき内戦や社会の崩壊」を掲げている運動で、メンバーがアロハシャツを着用することで知られる。
23~40歳の男3人は全員ラスベガス在住で、先月30日、火炎瓶を所持していたところを米連邦捜査局(FBI)率いる対テロ部隊に逮捕された。
米国では、先月25日にミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis)で黒人男性ジョージ・フロイド(George Floyd)さんが白人警官に拘束された際に死亡した事件をめぐるデモが各地に飛び火し、混乱が広がっている。デモのほとんどは平和的だが、夜になると暴徒化し略奪が行われることも多い。
ネバダ連邦地検のニコラス・トゥルタニッチ(Nicholas Trutanich)検事正は、「暴力的な扇動者がネバダ州をはじめ全米で平和的なデモを乗っ取り、フロイドさんの死に対する真実かつ正当な怒りを、自分たちの過激な主張のために利用している」と指摘した。
ここ1週間に行われた複数のデモに、極右の活動家が紛れ込んでいたとの報告がある。一部の極右活動家は武装しており、ブーガルー運動のメンバーも含まれていたとされる。(c)AFP