【6月4日 AFP】米ロサンゼルス市警(LAPD)が、初の黒人米大リーグ(MLB)選手の名が冠されたスタジアムを反人種差別の抗議活動をした人の留置場に使用したとして、球場を所有するカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)から批判の声が上がった。

 UCLAは3日、「ジャッキー・ロビンソン・スタジアム(Jackie Robinson Stadium)の駐車場が、抗議者を処理するための『野戦留置場』として使われたという報告に困っている」「UCLAの同意や許可を得ずに使用された」「LAPDはすでに敷地を退いており、逮捕処理の場所として今後使用することは認めないと通達した」と発表した。 

 ロサンゼルスでは、警察による人種差別を訴える大勢のデモ参加者が外出禁止令を無視し、2日夜までに2700人以上の逮捕者が出ている。

 AFPはLAPDにコメントを求めたが、返答はなかった。

 ジャッキー・ロビンソン(Jackie Robinson)氏は、1947年に当時のブルックリン・ドジャース(Brooklyn Dodgers)で初めて人種の壁を破り、黒人選手としてMLBデビューを果たした。背番号の42は、1997年に全球団の永久欠番となっている。

 UCLAの教授会は、ロビンソン氏について「長く、まだ終わっていない黒人の自由を求める闘いの象徴」だと公開書簡で記している。(c)AFP