【6月2日 Xinhua News】中国浙江省(Zhejiang)の浙江大学(Zhejiang University)医学院付属第一医院の慶春院区で5月29日午後、日中両国の専門家を招いた新型コロナウイルス感染症対策に関するオンライン経験交流会が開かれた。

 日本側から一般社団法人の「医療国際化推進機構(IMSA)」と「メディカルエクセレンスジャパン(MEJ)」および複数の病院の専門家、中国側から浙江大学医学院付属第一医院の十数人の専門家が参加し、ビデオ会議の画面上で新型コロナ対策の経験を共有した。

 交流会には、今回の感染症の拡大で中日両国間の医療物資支援に尽力した中国電子商取引(EC)大手アリババグループ(Alibaba Group)の創業者で公益団体「馬雲公益基金会」の創始者でもある馬雲(ジャック・マー、Jack Ma)氏と、自民党幹事長でIMSAの名誉理事長を務める二階俊博(Toshihiro Nikai)氏も招かれ、ビデオ会議の画面上で対面した。

 馬氏はあいさつの冒頭、両国の医療関係者に感謝の意を表明。日本と中国の医療関係者は新型コロナとの闘いで大きな成功を収め、貴重な経験を蓄積したとの考えを示し「この数カ月で日中両国は非常に困難な時期を経験したが、真の友情を得ることもできた」と述べた。

 中国で新型コロナの感染が急速に拡大した当初、武漢市で感染防止物資が不足したことを受け、馬氏は二階氏に日本での医療物資の調達を依頼した。その後日本で感染が広まると、馬氏はすぐさま日本にマスクや防護服などの感染防止物資を寄贈。これらの物資は、二階氏とIMSAを通じて必要とする人々へ迅速に届けられた。

 二階氏はあいさつで「人と人との関係で最も得がたいのは、災難の時、困難な時に互いに助け合う精神だ」と表明。「今後第2波、第3波があるかもしれないが、在席の方々と一緒ならば乗り越えられると確信している。日中両国は困った時には助け合えると心から信じている」と述べた。

 今回の交流会は、馬雲公益基金会とアリババ公益基金会が新型コロナと闘う中国と世界の医療関係者の交流の場として設立した「新型コロナウイルス・グローバル医療交流プラットフォーム(GMCC)」とIMSAが共同で企画。延べ2千人以上がライブ配信で視聴した。(c)Xinhua News/AFPBB News