【5月30日 AFP】男子テニスの元世界ランク1位で、故障を繰り返していたアンディ・マレー(Andy Murray、英国)が、6月23日に開幕するトーナメントで実戦復帰を果たすことになった。兄のジェイミー(Jamie Murray)が主催する今大会は、英国民保健サービス(NHS)への寄付金を募ることを目的とし、無観客で行われる。

 英国庭球協会(LTA)が拠点を置く同国ロンドン・ローハンプトン(Roehampton)の会場で6月23日から28日まで開催されるこのイベントには、マレー兄弟のほか同胞のカイル・エドモンド(Kyle Edmund)とダニエル・エヴァンス(Daniel Evans)らが直接対決に臨む。

 試合は米アマゾン・ドットコム(Amazon.com)の有料会員向けサービス「プライム・ビデオ(Prime Video)」で生中継され、NHSへの寄付金として少なくとも10万ポンド(約1330万円)を集めることを目指すという。

 新型コロナウイルスの影響で男女ともにツアーが中断されている中、マレーが昨年11月に行われた男子の国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup 2019)後初めてコートに姿を見せるのは、テニスファンにとって明るい要素になる。

 ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)で2度の優勝を誇る33歳のマレーは、再び故障に見舞われて戦線離脱を余儀なくされ、母国がロックダウン(都市封鎖)となる前からコートへの復帰を目指していた。

 当初は軽度の骨挫傷と診断され、3か月間はボールを打つことができなかったが、のちに問題の原因は2019年1月に受けた股関節置換手術の影響による異所性骨化であると判明した。(c)AFP