「モチベーションは落ちていない」、再復帰のクライシュテルスが現役続行に意欲
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【5月25日 AFP】今季約7年ぶりに現役復帰を果たした女子テニスのキム・クライシュテルス(Kim Clijsters、ベルギー)が、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)によるシーズン中断が続く中での現役続行に意欲を見せ、全米オープン(US Open Tennis Championships 2020)出場を楽しみにしていると話した。
四大大会(グランドスラム)優勝4回の実績を持ち、6月に37歳となるクライシュテルスは、ベルギー紙「ヘット・ラーツテ・ニウス(Het Laatse Nieuws)」に対して「モチベーションは落ちていない」「今季をプレーできるという希望はまだ持っている。仮に無理でも、続けるつもり」と話した。
クライシュテルスは全米オープンを制し、世界ランキング1位にも立った後の2007年に一度引退し、娘の出産を経験した。そして2009年に復帰すると、全米オープン優勝2回や全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament)のタイトルを獲得して再び世界1位となり、2012年の全米オープン限りで2回目の引退をした。その後は2人の息子も授かっている。
クライシュテルスは国際テニス殿堂(International Tennis Hall of Fame)による数日前のインタビューで、「充実感は常にあった」「3人目の子どもが生まれた後は、大会の解説で各地を旅することも始めた」「それでも、自分には選手の方が合っていると感じていた。体が少しうずいた」と2回目の復帰を決めた理由を話している。
3児の母としてツアーに参戦するのは簡単ではないが、「少し家を離れることもあるけど、ここ数か月はそうでもない」と、新型ウイルスの影響で最近は再び家族と過ごす時間が増えていることを明かしている。
クライシュテルスは2月のドバイ・テニス選手権(Dubai Duty Free Tennis Championships 2020)で復帰し、3月のモンテレイ・オープン(Abierto GNP Seguros 2020)で復帰2戦目を戦った後、米国に入り、BNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2020)のシングルス、さらにはヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams、米国)と組むダブルスにも出場しようとしていたところで、シーズンが中断した。
当時は米ニュージャージー州の家に家族で滞在していたが、自宅にコートはなく、公営コートもほどなく閉鎖されたため、「キッチンの椅子でコートを作って」間に合わせたという。その後はバスケットボール指導者である夫と、アンディ・マレー(Andy Murray、英国)が提案した夫妻でのボレー100回チャレンジにも成功。現在はベルギーへ戻り、2週間の隔離期間を終えた。
クライシュテルスは、中断期間で体を休めることができ、痛めていた膝の状態も良くなったと話している。
「全米オープンが開催されるなら準備したい」「18番コートであっても出場できるならうれしい。アーサー・アッシュ・スタジアム(Arthur Ashe Stadium)でなくても構わない」 (c)AFP