【5月15日 AFP】全米テニス協会(USTA)は14日、ニューヨークでの全米オープン(US Open Tennis Championships 2020)開催に向けて準備を進めているものの、大会の代替案についても積極的に検討していると明かした。

 ニューヨークが米国における新型コロナウイルス感染の中心となる中、全米オープンがテニスカレンダーの中で明らかに不安定な時期に設定されていることで、ここ数週間ますます多くの臆測を呼んでいる。

 複数の報道によれば、協会側は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の危機を避けるため、8月31日から9月13日に予定されている同大会の開催地を、カリフォルニア州インディアンウェルズ(Indian Wells)かフロリダ州オーランド(Orlando)に変更する可能性を検討しているという。

 しかし、USTAの広報担当者であるクリス・ウィドマイヤー(Chris Widmaier)氏は、AFPのメール取材に対し、協会の照準は大会を例年通りの場所と日程で行うことにしっかりと定まったままだと明かした。

 ウィドマイヤー氏は「USTAの目標は、2020年の全米オープンを現在予定されている日程通りにニューヨークで開催すること」と記し、大会に向けた計画は「進行中」と述べた。

「2020年の全米オープンに向けたUSTAの案について、さまざまなことが推測されているのは理解している」「われわれは全米オープンに関するあらゆる可能性を検討しているものの、会場や日程を変更する可能性は現時点で第一線にはないということを明らかにしたい」

 しかしウィドマイヤー氏は、COVID-19によってもたらされる「不安定で、目まぐるしく変化する状況」を理由に、USTAは「無観客というシナリオを含め、その他多くの不測の事態を積極的に検討」していると明かした。

 全米オープンに関する最終的な判断は、ウィドマイヤー氏によれば「6月中旬から下旬」に下されることになるという。(c)AFP