ミンクからコロナ感染か、オランダの農場従業員
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【5月21日 AFP】新型コロナウイルスへの感染が確認されたオランダのミンク農場の従業員1人について、感染源はミンクである可能性が高く、同国初の動物からヒトへの感染例とみられることが分かった。同国の農相が19日夜、明らかにした。
同国南部、北ブラバント(Northern Brabant)州アイントホーフェン(Eindhoven)近郊の2か所の農場で飼育されているミンクが新型コロナウイルスに感染していることが分かり、両農場は先月封鎖されていた。農場従業員はこのうち一方の農場で感染した。
カローラ・スハウテン(Carola Schouten)農業・自然・食品品質相は19日夜、研究者らがミンクと感染者から採取したウイルスの遺伝子情報を比較し、ウイルスの突然変異を追う「家系図」を作成したと説明した。
スハウテン氏は議会に送った文書の中で、「この調査から、感染が発生したミンク農場で働いていた従業員1人はミンクから感染したとするのが妥当とみられると結論付けられた」と説明した。
だが同氏は、ミンクの飼育場周辺から採取された空気とほこりからウイルスは検出されなかったため動物からヒトに感染する恐れはあまり高くないとの見方を示すとともに、政府は対策を強化してすべてのミンク農場で新型ウイルス検査を義務化したと述べた。
当局は、野良猫が2軒の農場間でウイルスを広げた可能性についても調べている。政府は先週、一方の農場にいた猫のうち3匹が新型ウイルスに感染していたと明らかにしていた。(c)AFP