「綿花を摘め」全米の黒人に人種差別的なメッセージ トランプ氏当選後
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【11月8日 AFP】米国の人権擁護団体「全米黒人地位向上協会(NAACP)」は7日、今週の大統領選で共和党候補のドナルド・トランプ前大統領が勝利を確実した後、全米各地の黒人に送られたとされる「人種差別的な」メッセージを非難した。
NAACPによれば、ノースカロライナ、バージニア、アラバマ、ペンシルベニアなどの州の黒人が、「農園に来て綿花を摘め」という出所不明のメッセージを受け取った。
NAACPのデリック・ジョンソン会長は「歴史的に憎悪を容認し、時に奨励さえしてきた大統領を選出するという残念な現実が、私たちの目の前で展開している」と述べた。
右派ポピュリストのトランプ氏は5日投開票の大統領選で、とりわけ黒人有権者の支持を伸ばして当選を決めた。支持者の中には人種差別的な発言をする者もいるが、トランプ氏自身はこうした支持者とは距離を置いている。
テキストメッセージの出所はまだ明らかになっていない。
連邦捜査局(FBI)は「人種差別的なテキストメッセージ」について「把握」していると述べたが、捜査に着手したかどうかは明らかにしていない。
これに先立ち米メディアは7日、複数の州で黒人大学生が攻撃的なテキストメッセージを受け取ったと報じた。一部は「トランプ支持者より」と署名されていたという。
ソーシャルメディアユーザーたちも同日、同様のメッセージのスクリーンショットを共有した。
あるメッセージには、「綿花プランテーションの奴隷に選ばれた」「これは義務だ」と書かれていた。
スクリーンショットを投稿したジョシュア・マーティンさんは、「(差別的なメッセージを送りつけてきた)こうした人々はいつもこのように感じていたが、今や本音を口にする権利を与えられたと感じているのだろう」とのコメントを添えている。(c)AFP