【5月23日 CNS】中国・湖南省(Hunan)政府は先日、陸生野生動物を食べることを全面的に禁止することを旨とする文書を公表した。この文書では、野生動物の人工飼育を中止した養殖業者に対し一定の補償を与え、食用禁止後に飼育中止となる野生動物を適切に処置することが求められており、同時に、養殖業者に対する撤退補償案と動物の処置案が示された。地方政府として、初めて具体的な補償範囲と補償基準と補償金分担について明らかにした。

 同文書では、養殖中の動物の処置に関する3つの具体案が示された。第1は自然に帰す案。この場合、人間の居住地から遠ざけ、生態環境が良好な地域などを選び、自然に帰すものとし、その数量は科学的に計算された生態環境の許容範囲内とし、生態環境に害を与えないよう保たねばならないとしている。第2は他用途に転ずる案。これについては、科学研究、薬用、医療用、展示用などに限る。第3は無害化処理の案。これについては、埋め立て法か焼却法などで処理を行い「病死家畜家禽(かきん)無害化処理センター」に処理を委託し、最大限リスクを低減すること、としている。いずれの案も、期限は今年の7月15日までと区切られている。

 補償を受けられる養殖業者は、合法で有効な陸生野生動物人工飼育許可証を保有する者、および2020年2月24日前に陸生野生動物人工飼育許可申請を提出済みで条件を満足する者などとしている。2020年2月24日前に摘発を受けた違法養殖業者は補償の対象外となる。

 陸生野生動物の養殖撤退に対する補償は、2段階に分け実行される。第1段階の補償対象動物は、シュウダ、コブラ、タケネズミなど14種だ。ただし、食用以外の用途があることを自主的に確認し、林業部門の同意を得た養殖業者に対しては補償を行わないとしている。

 第2段階の補償対象動物は、農業農村部と国家林草局が水生野生動物と国家家畜家禽遺伝資源目録を調整後改めて定め、養殖業者への補償を行う、としている。

 陸生野生動物の人工飼育コスト、養殖施設への投資、養殖モデルなどの要素に配慮し、湖南省は第一段階の14種の野生動物の補償基準額を定めた。タケネズミはキロ当たり75元(約1130円)、ヤマアラシは1匹あたり630元(約9500円)、ハクビシンは1匹あたり600元(約9060円)、キョンは1頭あたり2457元(約3万7100円)をそれぞれ補償するとしている。また補償に使う資金は、省、市(州)、県(区)の地方政府財政部門が3:3:4の比率で拠出・分担するとしている。(c)CNS-新京報/JCM/AFPBB News