4月の国民世帯預金額12兆円減少、我慢していた消費の反動か 中国
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【5月19日 CNS】中国人民銀行(People's Bank of China、中央銀行)が11日、4月の金融統計を発表した。4月は国民世帯の預金額が前月比7996億元(約12兆円)減少、一日平均266億元(約4020億円)を超す預金が引き出された。また国民生計目的の貸付金額が6669億元(約10兆400億元)増加した。
これは1~3月期の世帯預金額の大幅増加とは鮮明な対比をなす。人民銀行の発表数値では、1~3月期は世帯預金額が6兆4700億元(約97兆4400億円)の増加、1日平均700億元(約1兆500億円)を超す金額が銀行預金に入ったとされていた。
4月の6669億元の貸付金額増加のうち、個人消費用ローンを主とする短期貸し付けが2280億元(約3兆4300億円)増加し、抵当権付きローンを主とする中長期貸し付けは4389億元(約6兆6100億円)増加している。
1~3月期の民生用ローンの新規増加は1兆2100億元(約18兆2200億円)だったが、これは前年同期と比べ、増加金額が6022億元(約9兆700億円)少なかった。また短期ローンは前年同期比509億元(約7670億円)減少していた。
1~3月期金融データ発表会の席上、人民銀行調査統計司の阮健弘(Ruan Jianhong)司長は「1~3月の国民向け貸し付けの増加額が前年同期に比べ少なかったのは、主に感染症の影響で個人消費用ローンと住宅購入が大幅に減少したためだ。防疫対策が徐々に緩和され、解除されるにつれ、個人消費用ローンと住宅ローンの需要が高まるはずだ」との見方を示していた。
世帯預金額の減少とローンの増加は何を意味するのか?前期に消費を我慢していた反動による消費が始まったのか?
貸し付け増加について中国民生銀行(CMBC)温彬(Wen Bin)主席研究員は、「4月に入り感染症抑え込みの成果が顕著に表れ、生産再開、市場や商取引の正常化も進展したので、国民消費も回復し始めた。特に不動産と自動車は1~3月期に比べ明らかな回復基調となっている」と話す。
中国汽車工業協会(CAAM)のデータによると、4月の自動車生産と販売は共に200万台を超え、感染症まん延前の水準に戻っている。自動車販売台数の21か月連続下降は終止符を打った。そのうち商用車の生産と販売は共に50万台を超え、月次生産・販売の新記録を達成した。
第一線都市の販売用住宅の成約件数は急速に復調し、上海市、深セン市(Shenzhen)では市民が列をなして1000万元(約1億5100万円)を超す豪華住宅を購入している。
中原集団(Centaline group)不動産研究センターの統計によると、4月の第一線都市の販売用住宅成約件数は前月比45%増加した。上海市は57%増、深セン市は8%増、北京市と広州市(Guangzhou)はほぼ同率でどちらも増加幅は50%超えとなっている。
不動産情報分析の克而瑞研究センター(CRIC)の統計データは、第一線都市の上海と深センの高級顧客層の購買力は依然強大で、第二、三線都市、特に重慶(Chongqing)、徐州(Xuzhou)、杭州(Hangzhou)などは、感染症で抑え込まれていた不動産購買意欲が集中的に高まり、国内各都市の前列に位置している。
世帯預金額の減少について新網銀行(XWBank)の董希淼(Dong Ximiao)首席研究員は、「中国経済が徐々に回復し始め、消費が伸び、個人の理財商品(利率が高い金融商品)への投資も増えている。銀行預金はこのような金融商品にもさらに多く流れていく」と分析する。(c)CNS/JCM/AFPBB News