【5月17日 AFP】19-20ドイツ・ブンデスリーガ1部は16日、第26節の試合が行われ、ボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)は4-0でシャルケ04(Schalke04)に大勝。先制点を決めたアーリング・ブラウト・ハーランド(Erling Braut Haaland)が主役の座を担った。

 ドルトムントは19歳の新星がリーグ再開第1号となるゴールを奪取すると、ラファエル・ゲレイロ(Raphael Guerreiro)が2ゴール、トルガン・アザール(Thorgan Hazard)が1ゴールを決めて地元のライバルであるシャルケとのダービーを制した。

 新型コロナウイルスによる中断から、欧州の主要リーグの先陣を切って再開したブンデスリーガだが、試合は無観客で開催され、スタジアムには選手のプレーする音がこだました。

 ドルトムントのルシアン・ファーブル(Lucien Favre)監督は「騒がしさが全くなかった。シュートをし、好パスを通し、得点を決めても何も起こらない」「すごく奇妙な感じだった。ファンがいないと本当に寂しい」「どれだけ良い試合だったかを判断するのは難しいが、選手はよく集中していた」と話した。

 2位ドルトムントは、これで首位バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)との勝ち点差を暫定で1に縮めている。8連覇を狙うバイエルンは17日に敵地でウニオン・ベルリン(1. FC Union Berlin)と対戦する。

 ハーランドは29分、アザールの低い折り返しに合わせて先制点を決めた。1月にオーストリアのレッドブル・ザルツブルク(Red Bull Salzburg)から加入したハーランドは、これでブンデスわずか9試合で2桁ゴールに乗せた。移籍後の公式戦12試合では13ゴールとなり、今季は合計で41得点を積み重ねている。

 得点したハーランドは、リーグ再開へつながった厳しい衛生ガイドラインに従い、一人でダンスしながらゴールを祝福し、チームメートは少し離れた場所から拍手でたたえた。

 また、普段ならジグナル・イドゥナ・パルク(Signal Iduna Park)に8万人以上のファンが詰めかけるドイツサッカー屈指の大一番、ルールダービーだが、試合はすべて無観客で行われ、スタジアム内の人数も300人以下に制限された。

 他会場では、ボルシア・メンヘングラッドバッハ(Borussia Moenchengladbach)が3-1でフランクフルト(Eintracht Frankfurt)に勝利した。アラサン・プレア(Alassane Plea)とマルクス・テュラム(Marcus Thuram)が開始7分で立て続けにゴールを決めたボルシアMGは、バイエルンと勝ち点3差の3位に浮上している。

 逆にRBライプツィヒ(RB Leipzig)は、SCフライブルク(SC Freiburg)と1-1で引き分けて4位に転落した。

 ヘルタ・ベルリン(Hertha Berlin)は3-0で1899ホッフェンハイム(1899 Hoffenheim)に大勝。退任したユルゲン・クリンスマン(Jurgen Klinsmann)前監督に代わり、中断期間中に就任したブルーノ・ラッバディア(Bruno Labbadia)監督が初陣を快勝で飾った。

 リーグ側は再開に向けて衛生上のルールを定めたが、すでに一部の選手や監督が違反を犯してしまっている。FCアウクスブルク(FC Augsburg)のハイコ・ヘルリッヒ(Heiko Herrlich)監督は、歯磨き粉を買うためにチームが滞在していたホテルを離れたことで、1-2で敗れたVfLボルフスブルク(VfL Wolfsburg)戦のベンチに入れなかった。

 ヘルリッヒ監督が批判にさらされている一方、親族の死去で隔離を離脱したウニオン・ベルリンのウルス・フィッシャー(Urs Fischer)監督には同情の声が寄せられている。フィッシャー監督は、17日のバイエルン戦で指揮できない。(c)AFP/Ryland JAMES