【5月13日 AFP】国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)は12日、開発途上国の乏しい医療資源が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)対策に向けられていることから、今後半年間に予防可能な病気で死亡する5歳未満の子どもの数が通常よりも約45%、120万人増加する恐れがあると報告した。

 学術誌ランセット・グローバル・ヘルス(Lancet Global Health)に発表されたこの調査報告書によると、アフリカとアジア、中南米のこうした貧困国118か国では半年間に通常14万4000人の妊婦が死亡しているが、今後半年間に死亡する妊婦の数は通常よりも40%、約5万6700人増加する恐れがあるという。

 調査結果は、家族計画や、出産前後と出産時のケア、予防接種、子どもへの予防医療と治療が縮小した場合の影響を算出したコンピューターモデルに基づいている。

 ユニセフのヘンリッタ・フォア(Henrietta Fore)事務局長は、「最悪のシナリオでは、5歳の誕生日を迎える前に死亡する全世界の子どもの数が、数十年ぶりに増加する恐れがある」と述べた。

 子どもの死者数が増加する原因としては、栄養不良や、新生児の敗血症と肺炎に対する医療の縮小が考えられる。

 調査によると、今後半年間に死亡する子どもの数が特に多い10か国は、バングラデシュ、ブラジル、コンゴ民主共和国、エチオピア、インド、インドネシア、ナイジェリア、パキスタン、ウガンダ、タンザニアだという。

 ユニセフは調査結果について、新型ウイルスのパンデミックによる波及効果にとりわけ警鐘を鳴らしていると説明。波及効果を受ける子どもには、はしかの予防接種を受ける機会を失った数千万人と、普段は学校給食に頼っていたが他の食料調達先を見つけなければならなくなった約3億7000万人が含まれている。(c)AFP