【5月8日 AFP】米司法省は7日、マイケル・フリン(Michael Flynn)元大統領補佐官(国家安全保障担当)の起訴を取り下げた。ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領にとって大きな政治的勝利となった。

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 フリン被告は2017年12月、ロシアとの接触について米連邦捜査局(FBI)に虚偽の供述をした罪を認めていたが、司法省はこの有罪答弁に重要性はなく、争訟性を欠くと指摘。また、同被告に対するFBIの初期捜査には「正当な捜査の根拠」がなかったとしている。

 司法省は親トランプ派のウィリアム・バー(William Barr)司法長官がトップを務めている。トランプ氏はこれに先立ち、フリン被告は「汚い警察」の政治的犠牲者だと主張していた。

 フリン被告はトランプ氏の大統領就任を前にした2016年12月、駐米ロシア大使と秘密裏に接触。この密談はロシアの米選挙介入疑惑をめぐるロバート・モラー(Robert Mueller)特別検察官の大規模な捜査の要となっていた。

 トランプ氏は政権発足のわずか22日後にフリン被告を解任したが、その後は一貫してロシア介入疑惑の捜査は政治的「魔女狩り」であり、フリン被告は「善良な男」だと主張していた。(c)AFP