【5月6日 AFP】スペイン厚生省は5日、同国の過去24時間の新型コロナウイルス感染者で7割超が医療従事者だったと述べた。

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 スペインでは1か月以上前に感染がピークに達し、事態が鎮静化。政府はその後数週間にわたりロックダウン(都市封鎖)措置の緩和を開始した。その間も死者・感染者数は着実に減少を続けた。

 直近の数週間の新規感染者でも、その大半を医療従事者が占めていた。今回発表された数値は、この傾向を裏付ける格好となった。

 新型ウイルスの感染が拡大して以降、スペインでは、抗体検査も含め25万人余りの感染が確認された。このうち医療従事者は4万3956人と、全感染者の18%を占めている。厚生省のフェルナンド・シモン(Fernando Simon)緊急警報調整局長はこれについて「重大な事態だ」と言明した。

 それでもシモン氏は、医療従事者の感染は一般市民ほど重度でないと指摘。背景に感染した医療従事者がはるかに若いことがあるという。同ウイルスの致死率は医療従事者の間で0.1%であるのに対し、一般市民では7.8%となっている。(c)AFP