【5月5日 AFP】(更新)イタリアの今年3月の死者数は例年の1.5倍に増え、うち説明がつかない死者が1万人以上に上っていることが、新たな公式統計で明らかになった。新型コロナウイルスによる死者数が公式発表の2万9000人よりもはるかに多いことを示すデータだ。

【図解】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の3つの「T」

 イタリア当局は同国での3月末時点の新型コロナウイルスによる死者数を1万2428人としているが、4日公表されたイタリア国家統計局(ISTAT)と高等衛生研究所(ISS)のデータによると、今年3月の全国の死者数は昨年までの5年間の同月平均死者数と比べ2万5354人多かった。

 ISTATとISSは、このうち説明がつかない死者が1万1700人近くに上ると説明。死者数は70代男性で例年の2.3倍、80代男性で例年の2.2倍だったと指摘した。

 このデータに基づくと、イタリアで新型コロナウイルスの感染者が初めて確認された2月20日から3月31日までの死者数は公式発表のほぼ2倍に上る可能性がある。(c)AFP