【5月6日 CNS】中国・上海市の上海科学会堂で4月24日、シンポジウム「新型肺炎の予防と治療における漢方医薬の役割、伝承、革新と発展」が開かれた。復旦大学(Fudan University)付属華山病院感染科主任の張文宏(Zhang Wenhong)氏は「漢方医学と西洋医学を組み合わせることで、新型コロナウイルスによる肺炎の治療に効果があったことを全国各地で確認した」と語った。

 シンポジウムは、上海市科学技術協会などが主催。張氏は上海市新型肺炎医療専門家チームのリーダーを務めている。

 漢方医学と西洋医学を組み合わせた治療について、張氏は「漢方医学は科学的手法を拒否せず、西洋医学も漢方薬との統合を拒否しないこと」が重要だと強調。「互いの医学を重視し、尊重し合うことで医学的成果が実り、一般の人々に利益を与えられる」と話した。

 新型肺炎の対応では、「上海での全体の治療において、漢方医学と西洋医学に等しく重点を置いた。両医学の統合という取り組みは比較的、実行できた」と振り返り、今後は「漢方医学による治療の成果を科学的に示す必要性がある」と訴えた。

 張氏はさらに、新型肺炎はまだ去っていないとして、「最も効果的な予防策は社会的な距離を取ること。マスク着用や手洗いも欠かさず、大人数で集まることは控える」と呼びかけた。(c)CNS/JCM/AFPBB News