【4月30日 CNS】中国・青海省(Qinghai)西寧市(Xining)にある青藏高原野生動物園で27日、中国で現存する唯一の人工飼育により育てられた双子のユキヒョウが満11か月を迎えた。2頭とも健康状態は良好で、同園では「労働節(メーデー)」前に、来場者にお披露目することを決めた。

「雪山の王」とも呼ばれるユキヒョウは、現在では全生息数の60%が中国に分布しているとされる。長期にわたり、青海省では野生動物保護と「三江源(長江、黄河、メコン川の源流)」生態保護に取り組んでおり、野生動物の群れの規模は拡大。省内の野生の生息数は安定して増え続け、少なくとも1000頭はいると考えられている。

 斉新章(Qi Xinzhang)副園長によると、この双子は2019年5月27日に誕生。両親はもともと野生で、青海省森林警察によって保護され、青藏高原野生動物園に送られてきた。長女の「大雪」は身長85センチ、体重25キロ、二女の「小雪」は身長82センチ、体重23キロだ。

 同園では、幼獣の生存率を引き上げるため、2018年に外部から専門家を招き、翌年にはユキヒョウの人工飼育タスクフォースを設立。専門技術者を配備し、細かな飼育計画とさまざまな状況下での対応策を作成した。その後の実践の中で管理レベルを上げ、飼育中のリスクの発見と排除に努めてきたとしている。(c)CNS/JCM/AFPBB News