■長期的には船や飛行機に代わる需要も?

「RVs 4 MDs」は新型ウイルスに感染している可能性のある人々と接触する、不可欠な業種で働く人々全員を支援している。フェイスブック(Facebook)上で1か月前にゼロから活動を始め、これまでの登録メンバーは3万人を超えた。

 自宅も勤務先もニューヨークのスタテン島(Staten Island)にある消防士のサル・デパオラ(Sal DePaola)氏もメンバーの一人だ。職場では同じ部署の16人が、新型コロナウイルスの検査で陽性となった。デパオラ氏はどうして自分が感染しなかったのか分からない。だがこの5週間、妻や子どもたちとは窓越しか、扉越しでしか話していない。

「長いことこの状態が続き、どんどんつらくなっている」とデパオラ氏。「うちの子どもたちはなかなか言うことをきかないんだ」

「RVs 4 MDs」には提携しているグループがある。6万人のメンバー間のキャンピングカーの貸し借りをつないでいる「アールビーシェア(RVshare)」だ。このグループでは、緊急対応要員と呼ばれる医療従事者や消防士、警察官などへは無料または低料金でレンタルするよう、キャンピングカーのオーナーらに呼び掛けている。

 長期的には、外出制限が徐々に解除されれば、旅行の際にクルーズ船や飛行機の代わりにキャンピングカーを選ぶ人も増えそうだ。すでにいくつかの州では、州知事が大幅に外出制限を緩和する動きがみられており、「アールビーシェア」では先週末、6月から7月の予約申し込みが1週間前と比べて約1.4倍となった。(c)AFP/Thomas URBAIN