【4月26日 AFP】ブラジルの航空機メーカー、エンブラエル(Embraer)は25日、米航空宇宙機器大手ボーイング(Boeing)が42億ドル(約4500億円)規模の事業統合の中止を発表したことを受けて、「不当に」取引を打ち切り、買収から手を引くために「誤った主張」をしていると非難した。

 ボーイングはエンブラエルの商用機部門の株式80%を買収する予定だったが、25日に買収計画から撤退する権利を行使すると発表し、「エンブラエルが必要条件を満たさなかった」と主張した。

 これに対してエンブラエルは、「ボーイングが自社の財務状況や737MAX型機などの経営や評判に関する問題の観点から、取引を完了させたくないと考えたため、(協議の)計画的な先延ばしや度重なる違反行為に及んだとみている」と指摘した。

 欧州航空機大手エアバス(Airbus)に次いで世界3大航空機メーカーに数えられるボーイングとエンブラエルの統合は、すでに論争の的となっていた。エアバスもカナダ航空機大手ボンバルディア(Bombardier)の商用機部門を買収しており、ボーイングの買収計画はこれへの対抗措置としての見方が強かった。(c)AFP