【4月21日 CNS】中国の2019年の国民経済社会発展統計が公表され、居住人口のデータが明らかになった。

■広東省が14年連続でトップ

 31省の居住人口のランキング第1位は広東省(Guangdong)で1億1521万人、第2位は山東省(Shandong)で1億70万人、第3位は河南省(Henan)で9640万人だった。

 広東は2006年以来、14年連続で居住人口トップの座を守り続けている。2019年に居住人口が前年比100万人以上増加した省は広東と浙江の2省のみ。広東が175万人増、浙江(Zhejiang)が113万人増だった。

 首都経貿大学(Capital University of Economics and Business)の張智新(Zhang Zhixin)副教授は、広東と浙江の人口増加の主たる原因は経済構造にあり、気候や地理環境は二次的なもの。両地ともに民営経済が活発で、大量の労働力を吸収するため、大量の外来人口の流入を招いている、と分析する。

■北京、黒竜江、吉林、遼寧の居住人口は減少

 2019年末時点の北京市の居住人口は前年比6000人減の2153万6000人で、3年連続減少となった。

 この他、黒竜江(Heilongjiang)、吉林(Jilin)、遼寧(Liaoning)3省の居住人口はそれぞれ21万8000人減、13万3300人減、7万6000人減となり、人口の自然増加率はそれぞれ1.01‰減、0.85‰減、0.80‰減だった。

 北京大学(Peking University)国民経済研究センターの蘇剣(Su Jian)主任によると、北京の人口減少は政策によるもので、人口を厳しく抑制しているためとしている。黒竜江、吉林、遼寧の3省のマイナス成長は、人口の流出と自然増加率の低さによる。

 張副教授の分析では、東北地方の経済活性化は東南部の沿海地方に及ばず、雇用の機会が限られ、人口の流出を招いている。また、気候や環境に対する要求により外地に出る人もいるという。(c)CNS/JCM/AFPBB News