【4月6日 CNS】新型コロナウイルス感染症の影響により、中国の北京市は今年の清明節期間中、集団的な墓参り行事を暫時中止した。どうしても必要な墓参りについては、予約制で時間帯を分けて実施することにし、1基に対し1日に3人のみの墓参りを許可する。

 この状況で、多くの市民はオンライン墓参や墓参り代行を選択している。代行では、墓碑の拭き掃除、献花などの基本サービスが無料で提供される。

 八宝山革命公墓の広報担当・代雷(Dai Lei)さんによると「墓参り代行の予約人数は増加しており、現時点で延べ322件の予約を受け、1日平均16件を行う予定」と話す。この他、この墓所ではライブによる墓参りサービスを提供し、市民の要望に応えるとしている。

■儀礼チームが墓参り代行サービスを担当

「あなたのおかげで、私たちの今日があるのです」。清明節墓参り代行サービスの初日の午前8時、八宝山革命公墓の儀礼チーム職員は墓陵の中のある墓碑のところへ行った。既定の流れに従い、墓碑を拭いて花束をささげ、祈りの言葉を唱え、最後に三拝して哀悼の意を表す。

 八宝山革命公墓では、墓参り代行サービス専門の儀礼チームが結成された。1チーム2人で3チームを配置。儀礼チームは手袋、ブラシ、タオルなどが入った専用の儀礼箱を携行する。まず、ブラシとタオルで墓碑を清め、落ちにくい汚れは専用の器具で慎重に取る。墓参り終了後、メールに添付する形で墓参り状況を記録した画像を依頼者に送付する。

 代さんによると、感染対策の中で注意すべき最も肝心な場所は密閉された空間の納骨堂だ。人が集まり過ぎないように、納骨堂では分流措置を取る。納骨壁と納骨堂を区切り、納骨壁には側門から入り、納骨堂には正門から出入りする。納骨堂には、1回あたり1家族のみ入室が許される。入り口には「1メートルライン」が描かれ、他の家族は外で待機しなければならない。

 このほか、公墓内の全ての公共空間は2時間毎に消毒を行い、消毒は人と場所と時間を決めて行う。納骨堂正面の供花販売店、自動販売機、その他の公墓内のショップは営業停止とし、人の過度の集中を避け、交差感染を未然に防ぐとしている。(c)CNS-新京報/JCM/AFPBB News