【10月27日 CNS】昔は「買いつけ代行」や「事務代行」しかなかったが、現代の若者は「火鍋を食べる代行」や「フィットネス代行」など、自分で体を動かさずに人にやってもらうようだ。

【関連記事】自虐的な若者の「喪文化」 慰めか現実逃避か

 日増しに多くなる「代行エコノミー」について、ネットユーザーの意見はいろいろだ。ある人は「多くの怠け者を生み出すだけ」と言い、またある人は「マーケットニーズに基づく正常な現象」という。業界の専門家は、「代行エコノミー」は「怠け者エコノミー」の一種で、人の生活を効率的にするものだが、度を過ぎて頼ることはかんばしくないという。

 以前、上海など大都市でごみの分別を開始した際に、一部の人はごみの収集時間が自分のスケジュールに合わないと困惑した。ほどなく、インターネット上に「ごみ捨て代行サービス」の広告が出現した。

「ごみ捨て代行」会社は、顧客の住居階によって異なる価格を設定し、乾燥ごみと濡れたごみのごみ箱を無料提供し「ごみ捨ては3回まで無料」などの優遇策付き。サービス料は1か月50元(約750円)から240元(約3640円)だ。

 ごみ捨て代行が良いアイデアかどうかは別として、以下の「代行サービス」は首をひねる向きが多い。「ふくよかになる代行」「痩せる代行」「にゃんこやワンちゃん可愛がり代行」などのサービスは、金を払って相手に自分の要求を実行させ、フィードバックさせるもの。やったことを確認するため、証拠として動画や写真の中に実行した日時や説明などを入れ、同じものを使い回ししないことを保証するとしている。

 武漢(Wuhan)の代行サービス提供者の王さんは、多くのネットユーザーが「代行サービス」を始めるのを見て、流行に乗り遅れないようにと「ふくよかになる代行サービス」を始めた。彼女はこの手の奇抜に見えるビジネスの裏に、必ずしも「悪ふざけ」だけではない状況があると感じている。ある客は、新しいレストランの新着メニューを食べ、ネット上でそれらの店の情報を発信したいが、その時間が無い場合、「客に成り代わって食べるサービス」が必要となるという。

 代行サービスの提供者は、多くが大学生かあるいは若い社会人で、時間に余裕があり、好奇心旺盛な人種だ。受け取る対価については拘らず、サービスの過程をエンジョイしている。(c)CNS/JCM/AFPBB News