【4月4日 AFP】陸上男子長距離のモハメド・ファラー(Mohammed Farah、英国)は3日、新型コロナウイルスの影響で東京五輪が1年延期になったとはいえ、出場に意欲を持ち続けているとの認識を示した。

 2020年東京五輪は前週、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な大流行により、2021年7月23日から8月8日に開催されることになった。それまでにファラーは38歳の誕生日を迎えており、今年に調子のピークを合わせてきたアスリートにとっては、12か月の後に同じレベルに到達できないことが懸念される。

 しかし、2012年ロンドン五輪と2016年リオデジャネイロ五輪において、5000メートルと1万メートルで連覇を果たしたファラーは、東京大会延期の決断を擁護し、自身の実力にとって影響はないとの認識を示した。

 ファラーは英ラジオ局トークスポーツ(talkSPORT)に対して、「五輪を中止するというのは本当に最後の判断だ。中止されたらもちろん残念だが、中止でも受け入れる」とコメント。また、延期になったことについては、十分なトレーニングや前哨戦がなくても調整は間に合うとして、望ましいことだったとも付け加えた。

「ある意味でもっと悪い状況も考えられた。本番に向けたレースが一切なく、アスリートが自分の調子を試すことができなかったかもしれない」「事前に自分の調子を確認するには、6、7、8レースくらいは必要になる」「そういうわけで、準備期間がもう1年与えられた」

「現段階では誰もそのことは考えていない。自分は毎日走りながら、この危機を乗り越えようと努力しているだけだ」「スポーツだけでなく、すべてのことが影響を受けている。誰にとっても厳しい状況であり、高齢者や弱い立場の人たちはなおさらだ」

「とにかく団結して、強くいる必要がある。必ずこれを乗り越えていかなければならない。これは世界中にとって試練であり、どんどん拡大している」 (c)AFP