【4月3日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)が、今季のプレーオフ全試合を同国ラスベガス(Las Vegas)で開催する可能性を検討している中で、一切決定には近づいていないと、米誌スポーツ・イラストレイテッド(Sports Illustrated)が2日に報じた。

 同誌のウェブサイトに掲載された記事は、匿名情報として、NBAがラスベガスのホテルでの試合開催と選手全員の滞在を模索しているものの、何も決議には近づいておらず、提案も示されていないと伝えた。

 さらに、地域ごとに新型コロナウイルスの影響や想定される移動の問題に違いがあり、各都市間の移動を含めて例年通りのプレーオフ開催は不可能であるという関係者のコメントも掲載。また、全チームを一つの場所に隔離して無観客で試合を行うことが唯一の解決策とみられている中で、リーグが真剣に検討しているのはラスベガスだけとの情報も記されている。

 前週には米ニュース専門局CNBCが、NBAが多くのシナリオを検討しながらも、場所を一つに絞る計画は最終案に近づいていないと報道。プレーオフの方式として、ファーストラウンドは5回戦制に短縮して16チームが戦い、その後二つのノックアウトステージを経て7回戦制のNBAファイナルに出場するチームを決定するとも伝えられた。

 NBAは毎年ラスベガスでサマーリーグを開催しており、その関係から同地のホテルやアリーナで変則のプレーオフを開催することは可能とみられる。

 しかし、こうしたイベントを開催するには選手やチームスタッフなど数千人がラスベガスに移動する必要があり、アリーナやホテルで働くサポートスタッフや、試合を中継する放送局関係者も加わることになる。

 そうなれば、数千件に及ぶ新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査態勢を整え、事前に素早く結果を出すことが必要となる。(c)AFP