【3月24日 AFP】スペインの首都マドリードで23日、新型コロナウイルスによる死者の急増を受けて、ショッピングモール内にあるスケート場が遺体安置所に転用された。現地当局が明らかにした。

 マドリード市役所の広報がAFPに明かしたところによると、遺体安置所に転用されたのは、北部オルタレサ(Hortaleza)区にあるショッピングモール「パラシオ・デ・イエロ(Palacio de Hielo)」内にあるスケート場。公式ウェブサイトによると、最大収容人数は1800人だという。

 世界でも新型ウイルスの流行が特に深刻なスペインは23日、新型ウイルスにより過去24時間で462人が死亡し、死者数は計2182人になったと発表した。その半数超を、首都を含むマドリード(Madrid)州での死者が占めている。

 マドリード市役所はこれに先立ち同日、職員用の適切な身体保護用品が用意できないとの理由から、公営墓地14か所で遺体の受け入れを中止する方針を発表。「これは遺族の悲しみと、マドリードの病院が直面する状況を緩和するための、一時的かつ例外的な措置だ」と説明していた。

 マドリードでは既に、国際会議場IFEMAを5500床の野外病院に転用。さらに、マドリード州政府と国防省の間で20日に結ばれた合意に基づき、軍が新型ウイルス死者の遺体搬送の支援を開始している。(c)AFP