【3月17日 AFP】欧州が新型コロナウイルスの感染拡大防止を急ぐ中、欧州連合(EU)のウルズラ・フォンデアライエン(Ursula von der Leyen)欧州委員長は16日、EU域内への不必要な渡航を禁止することを提案した。一方でカナダは、米国人を除く外国人に対し国境を閉鎖すると発表した。

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 フォンデアライエン氏は「移動が少なければ少ないほど、ウイルスを封じ込められる。したがって(中略)私は各国の国家元首と政府に、EUへの不必要な渡航の一時的制限導入を提案する」と述べた。

 フォンデアライエン氏によると、禁止措置はまず30日間にわたり施行され、帰国する加盟国の国民やソーシャルワーカー、「国境をまたぎ働く」人は対象とならないという。

 欧州理事会のシャルル・ミシェル(Charles Michel)議長は、禁止措置の意図は感染の拡大を抑えるためだと強調した。ミシェル氏は17日、テレビ会議形式で行われるEU首脳会議(サミット)で正式に同措置を提案する。

 カナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相は16日、ウイルスの拡大を抑えるため、米国人を除く外国人に対し国境を閉鎖すると表明した。

 妻のソフィー(Sophie Gregoire Trudeau)夫人が同ウイルスの検査で陽性となり、家族と共に自主隔離生活を送っているトルドー氏は、滞在する住宅前での記者会見で「カナダ人も全員、できるだけ自宅にとどまるべきだ」と述べた。(c)AFP