【3月16日 AFP】サッカーイングランド代表の元主将で、プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)などで活躍したウェイン・ルーニー(Wayne Rooney)が、新型コロナウイルスによる危機の中で選手が「モルモット」扱いされていると英政府や統括団体を批判した。

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 新型ウイルスの感染が世界的な大流行に発展し、欧州の多くのリーグが活動を止める中で、イングランドではプレミアリーグのアーセナルを率いるミケル・アルテタ(Mikel Arteta)監督とチェルシーのカラム・ハドソン・オドイ(Callum Hudson-Odoi)の陽性が発表されてようやく、同リーグと2~4部にあたるイングリッシュ・フットボールリーグ(EFL)が4月3日までの中断を決めた。

 現在2部のダービー・カウンティ(Derby County)でプレーするルーニーは、そのことに怒りを見せている。もっと早く動くべきだったと感じているルーニーは、そのせいで家族が感染していたら「決して許さない」と話している。

 ルーニーは英紙サンデー・タイムズ(Sunday Times)のコラムで「どうして13日まで待たなくちゃいけなかったんだ? ミケル・アルテタが感染するまで英サッカーが正しいことをできなかったのはなぜなんだ」と憤った。

「選手とスタッフ、その家族にとって心配な一週間だった。みんなも政府や協会(FA)、プレミアリーグのリーダーシップのなさを感じたことだろう」「緊急会議の後でようやく正しい決断が下されたが、それまでイングランドのサッカー選手はモルモット同然の扱いだった」

「自分でも思うのは、もし僕が安全ではない状況でプレーしなければならず、そのせいで家族が感染し、症状が深刻化したら、現役を続けるかを真剣に考えなくちゃならないということだ。もしそうなったら当局を決して許さない」 (c)AFP