【3月15日 AFP】米政府は14日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために導入した欧州からの入国規制を強化し、英国とアイルランドも対象に追加すると発表した。一方、国内の移動制限も検討していると認めた。

 マイク・ペンス(Mike Pence)副大統領はホワイトハウス(White House)での記者会見で、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が17日午前0時(日本時間同日午後1時)から「英国とアイルランドからの入国の全面禁止」を実施すると決めたと明らかにした。

 ペンス氏は「英国やアイルランドに滞在中の米国人は帰国できる。合法的な米国の居住者も帰国できる」と説明し、これらの人々は「特定の空港から入国し手続きを受ける」と付け加えた。国内の移動制限の可能性については、政府が「幅広い措置を検討中だが、現在までにどのような決定も下されていない」と述べた。

 米国は13日深夜(日本時間14日午後)、英国とアイルランドを除く、自由な往来が認められている欧州のシェンゲン(Schengen)圏内26か国からの入国を30日間全面禁止する措置を導入した。これにより旅行者の間に混乱と不安が拡大し、欧州の関係当局はトランプ氏の決定に怒りを表明した上で、パンデミック(世界的な大流行)と闘うには米国の協力が必要だと呼びかけた。(c)AFP