【3月8日 CNS】中国・上海の市バスに新たな感染対策が始まった。紫外線消毒技術を導入し、点検・整備を行う車両の内外を全面消毒を行っている。

 上海市の滬閔路(Humin)にあるバス会社で4日、改造後の「紫外線消毒工場」には216本の石英紫外線灯と複数の移動式紫外線灯が稼働し、車両に対して全方位照射による消毒を行っていた。

 消毒は密閉式の作業だ。作業員は室外から遠隔操作で紫外線灯を動かして車両全体を消毒する。1台の市バスの消毒は約10分間で完了する。

 バス会社の技術部門の責任者、劉剣雲(Liu Jianyun)さんによると、感染が広がり始めた当初、市バスの消毒は「手拭き」と「消毒剤の噴霧」で行われていたため、整備員にとっては一定のリスクがあった。紫外線消毒技術を導入し、既存の手動の消毒手段を加えることにより、整備員の作業環境がより安全となり、乗客にとってもより安心できる環境を提供することができるとしている。

 現在、同技術は上海市バスの第二会社と第四会社の一部の整備工場で試行されており、全市の広い範囲で行われることが期待される。(c)CNS/JCM/AFPBB News