【3月2日 AFP】中国の裁判所は1日、新型コロナウイルスの拡散を制御するために設置された検問所で当局者2人を刺殺した男に、死刑を言い渡した。

 中国では新型ウイルス対策として、検温や移動規制、居住地域の検問や閉鎖といった措置が全土で実施されている。

 また多くの村や社区は、外部からの入境者らによる感染拡大を恐れ、人々を自域内に入れないよう独自に封鎖などの強硬手段を講じている。

 死刑判決を受けたのは、23歳の男。先月6日、ミニバンを運転していたこの男は、雲南(Yunnan)省紅河(Honghe)県洛孟(Luo Meng)村の検問所で止められた。

 裁判所によると、男は当局への協力を拒み、同乗者が道路に設置されたバリケードを撤去しようと試みたことから、地元当局は男らの様子を携帯電話で撮影し始めた。

 これに腹を立てた男は、地元の貧困緩和担当者の胸部と腹部を持っていたナイフで刺し、さらにこの当局者を助けようとした別の当局者も襲い、犠牲者らはいずれもこの傷が原因で死亡した。

 裁判所は、男は「自首し正直に告白した」とはいえ、「極めて凶悪」な犯行だったと指摘した。(c)AFP